毎度、屋根裏です。

  今、金属製12cmのと羅宇が樹脂(?)製18cmの煙管二本使ってるけど、あちこちに書かれている通り、確かに短いのはストレートに、長いのはマイルドな味わいとなってる。

  なら、もっと長い煙管を使ってみたい。。やはり口当たり柔らかくなるとあちこちに書かれてる木製羅宇の煙管で吸ってみたい。。ってなりますわな。 

  でも、いろんな煙管を探しにあちこち行くのは面倒、通販だと写真だけで不安、沢山買うとお金が。。とか理由はいろいろあるけど、一番は単純に面白そうなんで、下に載せたあれこれの煙管、自分で作って見ました。(^^v


木製羅宇の自作煙管
上から24cm、15cm、12cm
羅宇は竹筆(2本で¥100)の軸
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金属(アルミ)製の自作煙管
上から12cm Φ6mm、18cm Φ7mm
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手持ち煙管そろい踏み
上から3番目(18cm)、6番目(12cm)は市販品購入物
4番目の15cmがお気に入り、5番目アルミ製12cmは外出用に
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  材料は真鍮にしたかったけど、良いサイズ、肉厚のが見つからず、結局手持ちのアルミパイプに決定。 

  アルミは食器にもなってるから毒じゃないだろけど、熱伝導率は真鍮の倍近いんで、この点だけがちょっと心配。。

  それと、羅宇用に100均で見つけた竹製の習字筆の軸。2本で¥100。安っ! 一応アルコールで消毒したけど、気休めだーな。。(^^;; 

  あと雁首にするアルミパイプの片側を塞ぐイモネジ、が必要かな。。塞げれば何でもいいけど。(^^);

●手作り煙管を何個か試作して判った事

1.アルミの熱伝導率=真鍮の熱伝導率X2 は問題なし
・確かに熱くはなるけど、実用上問題ないレベル。12cm直管で3-4回の連続使用でも大丈夫。

2.羅宇の中穴径は3mm以上あればOK
・3mm未満だと抵抗大きくて少しイラつく。
・3mmより大きい時、抵抗感などは羅宇内径より火皿底穴径の影響の方が大きい感じ。

3.吸口は細目のアルミパイプそのままが一番
・竹ダイレクトに吸うと竹断面がふやけて不衛生、見た目も悪い。
・良くあるプラ製タバコフィルターも使ってみたけど唇触りがいまいち。

4.火皿底穴径も地味に大事なパラメータだった
・購入した市販品18cmと12cmの底穴径はそれぞれΦ4mm、Φ2mm弱。 なんで、4mmと2mm穴径のを作ってみたら、4mmは柔らかく、2mmはキツめの味。
・この差は煙管全長が短いほど顕著。穴径小さいと流速が上がるからか。。面白いんで両方の穴径を採用した。

5.火皿の内側形状がとっても重要
5-A.最初の火皿内側形状:Φ8mm、高さ8mmの円柱状
⇒吸いづらい、燃えない刻みが残り易い、火が回りにくい、火が消えやすい~不採用

5-B.次の火皿内側形状:高さを少し低く(6mm)して、底をドリルですり鉢状に整形 
⇒かなり改善は見られるも、やはり火の回り方がイマイチで、まだ消えやすい〜不採用

5-C.市販品(18cm長)の火皿内側形状を(出来る範囲で)真似たモノ(下構造図)
目標仕様:火皿内側上端内径Φ8mm、下端内径Φ4mm、上下端間7-8mm長&極力曲面 

・太さ違いの短かいアルミパイプを3段、或いは4段連ねて圧入、すり鉢型を目指すって事。
⇒実用上、問題無し~採用!

上が構造図による火皿、下が参考にした市販の煙管の火皿
見た感じまーまー近いんじゃ無いかと(^^)v
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5-D.Φ8/6(外径8mm、内径6mmのアルミ)パイプを叩いてΦ10/6に整形して曲線性を高める
 
・Φ8や少し削り広げたΦ9のパイプ断面にタッピングネジの頭を叩き込んでΦ10/6の火皿を作る。
・取りあえず何とか出来た火皿を試したけど、苦労対効果見合わず。
・あと淵が切れたり変形したりと加工難易度高く、作るの大変。~不採用、てか量産出来ん。。(;_;)
やっぱ、小型のでいーから旋盤が欲しいなぁぁぁ。。。

D.案を検討した残骸
左上はΦ9に削り広げてから下に見えるタッピングネジ頭で叩いたら、淵が切れた。。
右上は何とか火皿にしたけど、叩いた影響で全体に歪んだ。。
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アルミパイプ製 火皿組立て図
底穴Φ4mmVer
※底穴Φ2mmVerは、Φ6/4を7mm長&8mm長Φ4/2を追加する 
ΦX/Y の表記は、外径/内径mm、の意味
火皿
  火皿は"皿"と言うだけに、寸胴では駄目っぽい。 実際は皿、と言うより砲弾型、と言うか断面が放物線(y=x^2、的な)形状が良いみたい。 

  購入した12cmの煙管の火皿は、上記5-Bに近いんだけど、上端がΦ8に対して底面はΦ6~7程度とちゃんとテーパーが付いてるんで、まぁ同様の考え方なんだろーなと。

●火皿の作り方

材料:アルミパイプ外径/内径 長さ
・底穴径4mmの場合 ⇒ Φ10/8mm 7mm、Φ8/6mm 7mm、Φ6/4mm 8mm 各1個 
・底穴径2mmの場合 ⇒ Φ10/8mm 7mm、Φ8/6mm 7mm、Φ6/4mm 7mm、Φ4/2mm 8mm 各1個 

手順:
・各径アルミパイプから必要長切り出すのに100均パイプカッタが大活躍。金ノコだと地味にキツイ。 。

・各部材を叩き込む前に十分バリ取りしないと叩き込めずアルミが歪む。平面が出てるバイス(万力)で圧入すると綺麗に平行が出て且つ楽チン。 

・取り敢えず各部材を嵌合出来たら、火皿を9mm or 7mm or 5mmの穴に落とし込んで7mm or 5mm径の金属棒で対象部材をプラハンで少しずつ叩いて高さ調整する。金属棒にはビス、釘の頭が、穴(?)が無ければ適当に開いたバイスが使える。 

・圧入出来たら、各部材の上断面をΦ8、Φ6(、Φ4)のドリルですり鉢型に整形する。 

・各部材のはめ合いがゆるんじゃったらしゃーないんで瞬間接着剤を隙間に流し込む 

・全部材を圧入後にΦ6/4材に雄ネジを切ろうとすると空回りしちゃうかも。なんで最初にネジ切った方が良い。

圧入後のネジ切りにとっても苦労してる図
ダイスもボール盤使うのが正確で楽、なんだけど空回りして。。
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火皿が出来たら本体の作成。

●木製羅宇煙管 全長3種(12cm/15cm/24cm)
・火皿底穴径=4mm(3種共) 

・3種共構造は同じで、雁首、羅宇の長さ違いで3種類の全長にしてる 

・雁首のパイプを2重にしてるのは、火皿を捻じ込むピッチ1mmのM6のネジ切るのに、2mmの厚さは欲しいから。本当はもっとピッチの細かい細目ネジにすればいーんだけど、細目のタップ/ダイス持ってないんで。(^^;; 

・雁首末端はM5イモネジ(手持ちが無かったんでM5ボルトをちょん切ったモノ)で塞いでいるけど、4mmのアルミor真鍮棒とかで埋めてもOK。 

・竹軸両端は雁首、吸口が押し込める様に適当に加工を施す。 

・加工精度の悪さからか、火皿固定ネジ穴部から煙が漏れたんで、ネジロック流し込んで塞いでる。(^^;; 

煙管
※雁首、羅宇の長さは好みで好きにする。(^^;;

●アルミ製煙管 全長2種(12cm/18cm) 
・火皿底穴径=2mm(2種共)
・12cmVer

・火皿のM4ネジはピッチ0.7mmだし、圧入メンドイし、雁首煙管はΦ6/4の1本のみにしたんだけど、取りあえず大丈夫そう。短いのもあって、とっても軽くて軽快。(^o^)/ 
煙管3

・18cmVer
・竹製煙管と構造は同じ。本体にΦ7/Φ5を使ってるんで、内径は一番大きい。
煙管2

  そんなこんなでここ数日、煙管作りに没頭してた。(^^;;

  違う火皿、違う長さの煙管、等を作っちゃその都度何本も煙管握りしめ、猫の額の1F庭まで駆け降りて試し吸い、また作業場まで駆け上がってあーだこーだ弄り倒してまた1Fに駆け降りて。。を延々繰り返してたんで相当疲れた。。

  それに作業中金物を落して、デジタルノギス表示部のガラスにヒビ入れちゃった。。(T_T)

ヒビ!
まー安物だし動作に影響無いんだけどさ。。
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  んでもそこそこ使える煙管を沢山作れたんで良かった。(^-^)

  木製羅宇や全長が長いのは柔らかな味になる、てあちこちに書かれてる事を実感出来たし、朝はガツンと12cm竹煙管、普段は15cmの竹煙管、外出時には小型軽量のオールアルミ12cm、夜寝る前は最長24cmの竹煙管でまったり。。と気分/雰囲気で煙管を使い分ける楽しみ増えたんで。(^O^)v

  なんか面白い材料とか見つければ別だけど、煙管作りは一応これで終了。

  次は煙管盆を作ろうかと思ってるんだけど、作業場の環境整備もやらんと。。
  まー適当に、ゆっくりと、かな。。そろそろ山も行きたいし。(^^;;


  以上、ここんとこ一度に7本の煙管全部試して口の中常にヒリヒリな、且つやっぱ旋盤欲しいなぁぁ病が再発してる、ちょっとお疲れの屋根裏でした。

ではでは。。。(^^)/